富山駅周辺地区整備課 竹端陽一さん、高野龍一さんインタビュー

次の100年に向けて利便性の高い都市を目指す、「富山市役所」の取り組みとは。

2015(平成27)年3月の北陸新幹線の開業に伴い、「富山」駅及び駅周辺は、人・文化・情報が交流する新しい街として開発が進められています。“えき”と“まち”の再構築を先導する駅及び駅前広場の整備について、今回は「富山市役所 富山駅周辺地区整備課」の竹端陽一さんと高野龍一さんにお話を伺いました。

いよいよ南北通路が仮開通!ますます便利になる「富山」駅

富山駅周辺地区整備課の竹端さん(左)と高野さん(右)
富山駅周辺地区整備課の竹端さん(左)と高野さん(右)

――「富山駅周辺整備事業」の中でも南北をつなぐ、「関連街路整備事業」や「自由通路整備事業」について教えてください。

「富山」駅周辺では、北陸新幹線の整備をきっかけに在来線を高架化し、南北に分断されていた市街地を一体化するまちづくりが進められています。2005(平成17)年度から県で進めて参りました「富山駅付近連続立体交差事業」において、上り線に続き、2019(平成31)年3月4日にはあいの風とやま鉄道の下り線の高架ホームの併用を開始。これにより、あいの風とやま鉄道「富山」駅は全てのホームが高架化されました。「関連街路整備事業」は、これと併せて慢性的な交通渋滞が発生している県道・牛島蜷川線や市道・堀川線などの、南北市街地を結ぶ道路の新設や拡幅・整備を行う事業として工事が進められています。

富山市が取り組む「富山駅周辺整備事業」(引用:富山市HP)
富山市が取り組む「富山駅周辺整備事業」(引用:富山市HP)

「自由通路整備事業」は、新幹線及び在来線の高架下空間を利用して自由通路を整備する事業であり、「富山」駅周辺における歩行者空間の確保と公共交通の乗り換えの円滑化を図るものです。
2019(平成31)年4月21日には、仮線を一部撤去し、北口とあいの風とやま鉄道柵外コンコースをつなぐ幅約5mの仮の歩行者通路が完成しました。北口と駅がフラットに繋がり、階段を利用しなくても「富山」駅の南北に行き来が可能となりました。まだ仮の通路にはなりますが、駅周辺の利便性は格段に向上し、駅の歩行者数も従来の1.5倍に増加。通勤通学時間等の短縮にもつながっています。

竹端さん
竹端さん

新たな賑わいと回遊性が期待される南北自由通路

――「富山」駅の南北をつなぐ自由通路の開通についてお聞きします。

延長約75m、幅員25mの南北自由通路は、2019(令和元)年度中に完成予定です。鉄道利用者以外の方でも通行できる自由通路で、地平レベルでの歩行者通路であるため、南北市街地の行き来や「富山」駅での公共交通の乗り換えがわかりやすく、安全に行えるようになり、ますます便利な駅に生まれ変わります。完成にご期待ください。

高野さん
高野さん

富山市の公共交通を一つにする大動脈を構築。より快適な街へ。

――「路面電車南北接続事業」の進捗はいかがでしょう。

新幹線及び在来線の高架下に停留場を新設し、「富山」駅南北の路面電車を接続するものであり、「富山」駅の交通結節機能強化やLRTネットワークの形成による公共交通活性化を推進する事業になります。駅南側の富山地方鉄道富山軌道線と、北側の富山ライトレール富山港線を「富山」駅で接続させ、“歩いて暮らせるまち”の実現に向かって工事を進めているところです。また、新幹線高架下への市内電車の乗り入れの工事はすでに完了していまして、新幹線の改札口から路面電車停留場までの距離はわずか38mになりましたので、天候を気にせずにスムーズな乗り換えができるようになっています。現在は第二期事業である、市内電車と富山ライトレールを接続する工事が進行中です。こちらも2019(令和元)年度中の完成を予定しています。

開放的で利便性の高い北口。アクセス性の向上により住環境も改善。

――「富山」駅北口の駅前広場の整備についてお聞きします。

南北の自由通路が完成すると同時に、「北口駅前広場」の工事が本格的に始まります。工事が始まると、路線バスやタクシーが乗り入れをしていたロータリーは、2019(令和元)12月頃までに一旦、駅北口の西側にある仮広場に移設していきます。その後、駅前広場の工事に着手し、2022(令和4)年3月頃の完成を目指し、工事を進めていきます。「北口駅前広場」は仮線敷地の再整備により、現在の6,100平方メートルから10,100平方メートルへと拡張されます。南口と同様に、路線バスのシェルターやイベント等に利用可能なスペースを備えた開放的な作りになる予定です。これにより、各種交通施設と周辺施設を円滑につなぐ利便性・快適性の高い空間が南北で形成され、更なる利便性と回遊性、賑わいの向上が期待できます。

「富山駅周辺整備事業」完成イメージ(引用:富山市)
「富山駅周辺整備事業」完成イメージ(引用:富山市)

“歩いて暮らせるまち”へ。

――「富山」駅北側の生活環境についてはどのように変わっていくのでしょうか?

鉄軌道・バス・タクシー等がコンパクトにつながる交通結節点の整備により、駅南北の一体化・南北軸の強化が期待できます。現在、南口は既存の商業施設に加え、駅近くの開発余地や高架下に商業等の多様な施設の導入を図り、“賑わい拠点ゾーン”として確立されています。北口は「オーバードホール」や「富岩運河環水公園」がある芸術・文化活動を支える「文化交流ゾーン」として、今後さらなるグレードアップを目指していきます。

「富山」駅北口の通り
「富山」駅北口の通り

富山市内の中でも、窪本町エリアは閑静な住宅街ですが、現状は「富山」駅南口へ行くには車中心の生活スタイルとなっています。しかし今後は、路面電車の南北接続により、富山港線を利用し乗り換えなしで中心市街地へのアクセスが可能となるので、新たな街の賑わいができるのではないかと思っています。今までの車に依存したライフスタイルから、“歩いて暮らせる利便性の高いまち”へと変化していくことでしょう。

富山市役所

富山駅周辺地区整備課 竹端陽一さん、高野龍一さん
所在地:富山県 富山市新桜町7-38
電話番号:076-431-6111
URL:http://www7.city.toyama.toyama.jp/
※この情報は2019(令和元)年7月時点のものです。