富山市が進めるコンパクトな街づくりの利点を最大限に享受できる「桜橋」電停周辺エリア

豊かな自然に囲まれた富山県最大の都市

富山市は富山県の中央から南東に広がり、富山湾から立山連峰まで多様な地形を持つ。江戸時代には富山藩で置き薬を特徴とした売薬業が奨励され「くすりのとやま」として全国に知られるようになった。今も富山市に拠点を置く製薬企業が多い。

富山市街を望む
富山市街を望む

明治時代になると、富山県の県庁所在地となり、北陸地方有数の拠点都市として発展。アルミニウム生産や富山ガラスなど工業も栄えた。1996(平成8)年には旧富山市が中核市に移行したほか、2005(平成17)年には旧富山市と周辺の市町村が合併し、新たな富山市が誕生した。現在の富山市は富山県最大の人口、面積を持ち、富山県の行政、経済の中心地となっている。

中でも総曲輪地区は「富山城」に面した富山市の中心市街地だ。近年は再開発でさらに拠点性が高まっている。2015(平成27)年には「富山」駅に北陸新幹線が乗り入れ、これに合わせて「富山」駅周辺では高架化や再開発などインフラ整備が進められた。現在は総曲輪地区から「富山」駅周辺が富山市の拠点としてにぎわっている。

北陸新幹線が乗り入れる「富山」駅
北陸新幹線が乗り入れる「富山」駅

市民の多くが住みよいと感じ、定住意向は約8割

2023(令和5)年度の『富⼭市⺠意識調査結果報告書』によると、富山市の住み心地についてと87.2%が「住み良い」または「まあ住み良い」と答えていた。また、「今後も富山市に住み続けたいと思いますか」という質問には81.4%が「ずっと住み続けたい」または「できるなら住み続けたい」と回答していた。住み続けたいと思う理由については「地域になじみや愛着がある」が56.7%と最も高く、次いで「緑や自然環境に恵まれている」が29.3%、「買い物や医療など日常生活が便利」が26.8%と多くの回答があった。

「富山市に住み続けたい理由」に対する市民の回答(出典:2023(令和5)年版『富⼭市⺠意識調査結果報告書』より)
「富山市に住み続けたい理由」に対する市民の回答(出典:2023(令和5)年版『富⼭市⺠意識調査結果報告書』より)

この結果から、富山市民は自然環境や生活利便に愛着を感じており、高い定住意向に繋がっていると考えられる。

移住者への助成も充実

富山市では移住をサポートする取り組みも進めている。東京都内で「富山移住・しごとフェア」などのイベントを開催するほか、「富山市定住・移住ガイドブック」を発行し、富山市への移住をアピール。さらに富山県でも「とやまの魅力体験助成制度」として、富山県外から県内へ移住を検討している人を対象に、移住検討に必要な交通費や宿泊費を助成する制度がある。実際に東京圏から富山市へ移住し、就業や起業をする人に対しては「富山市移住支援金」が交付される。

富山市は子育てファミリーも暮らしやすい。「富山」駅前の「CiC(とやまステーションフロントシック)」には「富山市子育て支援センター」があり、就学前の子どもが遊べ、子育ての相談もできる「こどもひろば」など多様な子育て支援が行われている。

「CiC(とやまステーションフロントシック)」内には「富山市子育て支援センター」も入る
「CiC(とやまステーションフロントシック)」内には「富山市子育て支援センター」も入る

富山中央地域には、富山市の生活関連機能が集積

2019(平成31)年に発表された『富山市都市マスタープラン』では「公共交通を軸としたコンパクトなまちづくり」を掲げ、鉄道や市内電車など公共交通を活性化させ、その沿線に住宅やショッピング施設、文化施設、オフィスなどを集める拠点集中型の街を目指すとした。その中で市内を14地域に分け、具体的な取り組みを示している。

富山市では公共交通の利便性向上も推進
富山市では公共交通の利便性向上も推進

14地域のうち「富山中央地域」は総曲輪地区や「富山」駅を含む富山市の中心地だ。「富山市都市マスタープラン」の「土地利用の方針」として、「富山駅から総曲輪地区は、広域商業地区として位置付け、再開発や中心商店街の整備などを進めながら、中核的な商業施設を誘導するとともに、集客力のある教育文化機能や業務、医療、福祉などの多様な機能を誘導し、まちなかの賑わいや魅力の向上を図る。また、商業などの生活関連機能の集積を活かしたまちなか居住を推進する」としている。

総曲輪地区と「富山」駅前の利便性をともに享受できる「桜橋」電停周辺エリア

「桜橋」電停周辺エリアは総曲輪地区と「富山」駅の間に位置し、「富山市役所」や「富山県庁」、「富山城址公園」に近接する古くから富山市の中心として栄えた街だ。「桜橋」電停から「南富山駅前」行きの路面電車に乗れば総曲輪地区付近の「西町」電停まで2駅で、反対方向に乗れば「富山駅」まで4駅でアクセスできる。

また、富山駅前バスターミナルに行かなくても「富山市役所前」バス停には、路線バスをはじめ東京、名古屋、京都・大阪、新潟、高山などへの高速バスのほか、「富山空港」行きのバスも停車するため、各地への移動する際の選択肢も豊富だ。

桜橋エリアの街並み
桜橋エリアの街並み

総曲輪地区の「大和百貨店 富山店」や、「富山」駅前の「MAROOT(マルート)」や「マリエ富山」など買い物の楽しみも多い。「富山城址公園」や桜橋通り周辺の松川沿いは桜の名所としても親しまれている。「富山県民会館」や「富山市立図書館本館」など文化施設も身近だ。

市民の多くが愛着を感じ、定住意向も高い富山市。「桜橋」電停周辺エリアは自然が豊かな環境のうえに、生活関連機能が集積された「まちなか居住」の便利さを満喫できるエリアと言えよう。

富山市が進めるコンパクトな街づくりの利点を最大限に享受できる「桜橋」電停周辺エリア
所在地:富山県富山市 

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