高岡市立高陵中学校 永井校長先生 インタビュー

高岡のリーディングスクールを目指す「高岡市立高陵中学校」

1947(昭和22)年4月に創立した「高岡市立高陵中学校」は、人権教育を重視した教育活動を展開している。成長過程にある中学生だからこそ意義のある教育とも言えるだろう。同校の周辺には文化施設や歴史的な遺構が点在し、そうした周辺環境が教育にもたらしてくれる恩恵は実に大きい。今回は、「高陵中学校」がこれまで歩んできた歴史や教育の特徴について、永井校長先生にお話を伺った。

地域に見守られた学校

今回取材にご協力頂いた永井校長先生
今回取材にご協力頂いた永井校長先生

――まずは「高陵中学校」の沿革と概要を教えてください。

永井先生:本校は、1947(昭和22)年4月に「高岡市立高岡東部中学校」として創立し、通学区域には「定塚小学校」と「平米小学校」があります。創立から4年後の1951(昭和26)年3月に「高岡市立高陵中学校」への改称を経て現在にいたります。生徒数は、1年生が98名、2年生が102名、3年生が105名です。各学年3クラスずつの9クラスに、特別支援学級2クラスを加えた全11クラス体制となっています。これまで本校が歩んできた歴史に関しては、校舎4階にある「高陵資料館」に資料が展示されています。

「高陵中学校」
「高陵中学校」

本校の特徴としては、やはり正門から入って右側に見える「高陵ばら園」ですね。これは創立50周年の記念植樹によるものです。本校では「白ばら」が象徴的な意味を持っており、校歌と同じくらいよく歌われる愛唱歌「友よ思い出を」の歌詞にも白ばらが出てきます。また、運動会や合唱コンクールの表彰の際に贈られるのも白ばらです。PTAの元会長さんなどがお世話をしてくださるのですが、水やりを担当する生徒との交流が生まれるのも「高陵ばら園」があるからにほかなりません。

「高陵ばら園」
「高陵ばら園」

学校を象徴する白バラ
学校を象徴する白バラ

――学校の特色や教育活動について特徴的なものがあれば教えていただけますか。

永井先生:本校では、創立当初より、学校教育目標に「自主・自律・真理探究」を掲げ、主体的に学ぶ気風を大切にしてきました。保護者や地域の方も教育への関心が高く、近隣の進学校への意識はことさら高いように感じられます。また、文化的水準も高く、卒業生には芥川賞作家の木崎さと子さんをはじめ、有為な人材を多数輩出してきました。そうした校風は今に引き継がれ、生徒達は落ち着いた雰囲気の中で、各自の目標の実現のために熱心に学習に取り組んでいます。これからも学力面における高岡市のリーディングスクールを目指して頑張りたい、と考えています。
また、学習面だけでなく、思いやりの心を育むために、人権教育にも力を入れてきました。これは1994(平成6)年に本校が「人権モデル地区推進協力校」の指定を受けたのを機に、人権意識を向上させようと学校を挙げて取り組んだのがきっかけです。その後、本校の特色として人権教育を一層発展させていこうという思いから、2003(平成15)年には、「高陵人権デー」が設定されました。「高陵人権デー」では、全ての学級で道徳の授業を公開した後、全校生徒から選抜された代表による人権弁論大会を行い、人間としての在り方や生き方について、生徒にじっくり考えさせるよう取り組んでいます。

弁論大会の様子(提供:高陵中学校)
弁論大会の様子(提供:高陵中学校)

――地域の方との交流など、地域として特色のある活動があれば聞かせてください。

永井先生:高岡市では、来年度から市内12中学校区全てにおいて小中一貫教育を推進することになっています。そのようななか、高陵中学校区でも「定塚小学校」と「平米小学校」を含めた3校で協議し、義務教育9年間を見通した教育目標や目指す子ども像を設定し、小中一貫教育のグランドデザインの策定を進めています。
高陵中学校区では、これまでも小中連携の取組を積極的に進めてきました。例えば、「小中合同のあいさつ運動」を行ったり、校区内の「富山県高岡文化ホール」で開催される本校の合唱コンクールに両小学校の6年生が鑑賞に来たりするなど、児童・生徒同士の交流も盛んに行っています。

今年度は、小中一貫教育の推進に向けて、小中学校の9年間を見通したカリキュラムを編成し、学力向上に向けてより効果的な指導ができるように計画しています。また、特別に支援が必要な子どもへの配慮という意味で、小中学校間での情報共有の機会を密にして、切れ目ない特別支援教育が行えるようにも取り組んでいます。

保護者をはじめ、地域の方々は学校の教育活動に大変協力的で、「何かあれば手伝いますよ」と声をかけてくださる方も多く、我々としては本当にありがたく思っています。そのような保護者や地域の方々の期待にぜひ応えられるよう、文教地区にある学校という地域の特色も生かしながら、小・中学校と保護者、地域が連携して高岡市の小中一貫教育の中核を担う学校づくりを目指したいと思います。

小中学校が連携したあいさつ運動の様子(提供:高陵中学校)
小中学校が連携したあいさつ運動の様子(提供:高陵中学校)

これからの時代に求められること

――生徒さんにはこれからどのような大人になってほしいとお考えですか?

永井先生:生徒には色々な場面で話していることですが、“他人を思いやる”ということを実践してほしいですね。相手の痛みを自分に置き換えることができれば、それだけ人に優しくなれます。他人への思いやりは、人間性の根底にあるべきものではないかなと思います。学習面に関して言えば、“聴く力”を身に付けてほしいです。教師の話、友だちの話、自分とは異なる意見、それらをしっかり聴いた上で自分の考えを持ち、自分の言葉で相手に伝えてほしい。これは、これからの時代に求められるスキルではないかと思っています。

永井校長先生
永井校長先生

――学校の周辺環境について、どのような印象を抱かれていますか?

永井先生:本校の写生大会でも訪れる「古城公園」は、季節ごとに趣が異なり、歩いているだけで心がやすらぎます。周辺には「富山県高岡文化ホール」や「高岡市美術館」、さらに複数の高等学校があるなど文教地区としての側面もありますし、高岡の歴史を感じる「高岡大仏」や「高岡御車山会館」などもあります。様々な要素が凝縮していることが、この街の魅力のひとつではないかと思います。

高岡古城公園
高岡古城公園

校長 永井 誠先生
校長 永井 誠先生

高岡市立高陵中学校

校長 永井 誠先生
所在地 :富山県高岡市高陵町4-1
電話番号:0766-21-2615
URL:http://www.city-takaoka.jp/kouryou/
※この情報は2019(令和元)年5月時点のものです。